母は 何故死んだのか、

父は 何処に居るだろうか、

周囲は 何を恨んでいるのか、





"私は知らなかった 知ろうともしなかった"










「此処には 二度と帰って来れないかもしれない」


「・・・構わないわ、貴方と一緒なら」






                       "もう 追われるのも 閉じこめられるのも 嫌だった"



行こう 2人で 共に

























                     ・・・ 堕ちて ・・・





















                       私は『今日』と云う時を忘れない







逃げ出した このヒを 忘れない











『地上編』






「、〜〜〜〜〜〜〜! |(>0<)|」


急に身を襲ったむず痒さ。ボクは思いっきり筋を伸ばす事にした。
両手を組んでから頭上高くに掲げると全身に心地よい緊張が疾る。
肩の関節がはめ直された音がした。血の巡りが良くなったかも。
調子に乗って首も回す。



───ぐッぎょん、



・・・小鳥の囀りだろうか?
なんだか随分と近い所から聞こえた様な。
何気なくボクは視線を周囲に向けた。鳥が居るとしたら。


「・・・・空、だよな。」


顎を上げ背を反らせて、ボクは仰いだ。
途端、全身の神経と云う神経に脊髄と云う脊髄に
ステテコパ×ツで500メートル先から笑いながら走って来た衝撃が疾った。
スタート地点は先刻まで解していた首から・・・触れずと分かった。
筋肉が突っ張った様に緊張している。僅かに動かすと第2走者も駆けて来た。

















!?ッ・・・マズい、捻ったかも!!! (・д・;



















予想外の展開にボクは首筋をおさえ踞ってしまった。
・・・なんて間抜けな事を。今日中にはとても立ち直れない。
ボクの気分は果てしなく凹んでしまった。(心の)地盤沈下。









ボクの名前は、アレス。
恐らく今年で17歳・・・位。健全男子。

「自称・爪楊枝」・・・・・というのも
ボクは今まで一カ所に定住した事がないからだ。
もしかしたら、そうしていた頃があったのかもしれないけど、
・・・・・・それは今のボクの興味対象外だ。

気が付いた時には、ボクは旅の中で生活していた。






「ちょっと、あんた!大丈夫かい??」


急に頭上から声が降ってきた。
此の町に住んでいる人だろうか?
ボクは視線だけで相手を確認する。

声の主は、良くも悪くも笑顔が似合う大柄のオバちゃん。
どうやら(起きているのに)寝違えたボクの心配をしてくれているらしい。


此の瞬間、ボクの脳裏に良からぬ考えが閃いた。
そもそもボクは人からの好意とは、「利用する為のモノ」と認識している。
「使えるモノは金じゃなくても使う」・・・その日暮らしの旅生活だ。常識だと思う。

ボクは出来る限り貧弱そぉうなカオを作ってから息も絶え絶えの旅人のフリをした。
(本来)痛い首から胸の方へ手をずらし、俯いていた顔をゆっくりと上げる。(首、痛いけど)










眩しいモノを見る態で同情を誘う風なボクの無言の演技 ───── 。










「あんた、気分でも悪いのかい?目が虚ろになっているよ!『 色 』も悪いし、
 不健康そうな面して・・・お城に良い薬師様が居るから案内してあげるよ。」

























・・・・・・・・・・・・・・・、完璧だ。 /(*^∇^*)/万歳















迫真の演技もここまでくるとホントに気分が悪くなってくるから不思議だなぁ。


 だけどね、オバちゃん。
『 色 』が悪い、ってなんだよッ!?






確かにボクは、色素が『 薄い 』方だけど、髪なんて黒と云うより灰色だけど
瞳も同じ様な灰色だし、肌も日に焼ける事がない位に発色が良くないけど。
(正確に云うと、焼けるには焼けるが本当に「ヤケド」になってしまう)
色の抜け方が地味だけど!!(どうせならいっそ白系が良かった)
「逞しい」とはお世辞にも云えない。「男らしい」なんてふんぞり返れない。

骨っぽくって貧弱そうな体格、身長だって寸足らず。 (ー ー)|||;
・・・・・・お陰様で女性(上は70から下は8まで)受けが良い、ッけれど!


それにしたって それにしたって それにしたって それにしたって・・・と云うことは?








もしかすると、ボクって成り様によっては、








美味しい卑怯キャラになれるんじゃないか、ッ!!?

















   ──────とまぁ、この時ボクは、違うことを気にしていて

「首を寝違えたダケなのに王宮付きのお医者様サマに診て貰う」と云う意味を全然、






























全然、理解っていなかった。































はっきり云おう。



ボクはとんでも無い事に巻き込まれてしまった。

しかも、よりにもよって自分から蛇の口に「いらっしゃいませ」状態。


否、もっとマズい状況下。なんたって今、ボクは。







目にも鮮やか絢爛な深紅の絨毯。
大地の如く隙間がない。壁なんて関係ない。
寧ろ其処で途絶えているなんて事が信じられない。

吐く息が冷える程、広く尊大な王宮の一間。

清々しいぐらいにも天井は高く、まさに空々漠々たる天が下。
其処から下がっているボクより大きそうな燈火装置が一本の蝋燭の様に頼りない。
しかし、それも数十個もあれば空に浮かぶ雲と同じ、1つの素晴らしい景観にさえ見える。


此処にはもう一つの、天上と天下があった。





「・・・クルナフから聴いた。そなた、旅をしているそうだな。」


クルナフ・・・考えれば、全てアイツのせいだ。
「王宮付きの薬師様」なんて肩書きを今まで恨んだ事は無い。
どちらかと云うとそのお陰でイイ思いをしたことが1回あった・・・筈。
だから、オバちゃんの(かなりいい加減な)紹介であっても行く気になった訳なのだから。


「ぇ?、えぇ、そォですけれど・・・」



──イヤな予感がする。

(自身が)利益に敏感なせいか、ボクの直感は外れた事が無い。

突然、王の視線が突き刺さるモノへ変化した気がした。
彼の双眼がはっきりとボクを捕らえているのが痛いぐらい分かる。


一体、なんだって云うんだ。


ボクの心臓は悲鳴を上げていた。動悸が耳朶に響く。
王の表情が読めない。・・・なんで、こんな目に遭うんだ。

やっぱりアノ薬師が何か云ったのだろうか? 否、云ったのだろう。
初対面なのに気に入らなかった。ボクが対人関係で嫌悪感を持つのは極めて異例だけど。
それ程までオカシイ態度だったから。ボクを見て・・・、




・・・・アイツは泣いたのだから・・・・




ボクは寝違えた事なんて忘れて、逃げようと思った。
でも、呼び止められて引きずられる様に此処まで・・・玉座の間まで来てしまった。




   なんで

             本気で

                           逃げなかったのだろう?


























ボクはまだ 何も 知らなかった。
























だから胸に下がっているお守りに触ったのも無意識の事だった。














































ギャグです。
一人称でギャグです。
かなり厳しいです。1人ギャグ。

だ〜れも突っ込んでくれないしぃ。早く仲間に彼女が入って欲しい。
DQはもう書きたくて書きたくてウズウズしています。


04.07.10


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